神のみぞ知るセカイ 第1話「世界はアイで動いている」 感想


「リアル(現実)なんてクソゲーだ!」
サンデーで連載中の若木民喜原作コミックは既読。
今まで攻略してきたギャルゲヒロインは10000人以上、
その攻略スピードから「落とし神」の異名を持つ主人公桂馬が
ひょんな事から三次元のリアル女性を攻略することになってしまう話。
ただまあこれ1話見た人ならわかると思うけど、
この作品に出てくる三次元女子っていわゆる"リアルな現実の女性"
としては描かれていないんですよね。
廊下を走って激突した壁を壊しちゃう歩美然り、
勿論、ある日空から降ってくる悪魔っ子のエルシィ然り。
表向きは、二次元女性にしか興味の無い桂馬がギャルゲ世界から
脱却してリアル女性の良さや恋愛に目覚める話のように思わせて、
実はこの世界こそが作者の考える理想のギャルゲになっているという
メタフィクショナルな構造になってるのが面白いと思うのです。
後は、女の子の抱える問題を推理しながらフラグを構築していく
ミステリ的な楽しみ方もあるかな。
で、アニメの話なのですが、1話は原作と同じく高原歩美攻略まで。
初回という事もあり世界観の説明なども含め、割と分量のある内容を
上手く省略しつつ30分にまとめてあるのに感心した。
ただ、いかんせん演出が弱いのか、
淡々と物語が進んでいるように思えたのが残念。
「リアルなんてクソゲーだ」とか「見えたぞ!エンディングが」の
キメ台詞シーンもあっさりでイマイチ印象に残らなかったような。
奇をてらう必要は無いんだけどもうちょいメリハリはつけて欲しい気はする。
桂馬の声はもっと大人びた冷淡なトーンを想像していたので
ぶっちゃけ下野さんの声には凄い違和感があるんだけど
これはもう慣れるしかないよな・・。
伊藤かな恵さんのエルシィは割とイメージに近くて良かった。