俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第8話 「俺の妹がこんなにアニメ化なわけがない」 感想


いきなり桐乃の小説が大ヒット&アニメ化とか言われて
面食らったんだけど、これ別に1話飛ばした訳じゃないんだよな・・。
しかし原作者VSアニメ製作者とかまたややこしい話を持ってきたなー。
私は基本的には面白くなるなら原作を改変されようが
どうしようが特に気にならない人間ではありますが、
同じくらいの面白さなら原作を尊重してる方が好感度は高いかな。
ここで言ってる「原作を尊重する」は「原作に忠実に作る」こととは
また違う意味ですよ。そもそも媒体が異なるわけですから
全く同じ様に作れるわけがないし、同じ様に作って面白いとも限らない。
でも、なるべくなら原作が元々持っている良さを活かす方向で
作ってくれた方が嬉しいという意味です。
ただ、製作者の立場として考えるとどうなんでしょうね。
結局の所、何が面白くて売れるかなんて完璧にわかる訳が無いので
原作通りだろうがオリジナルだろうが
その人自身が一番面白いと思う方法で作るのが
製作のスタンスとしては真摯なんじゃないかと思いますけどね。
それが評価されるかどうかはまた別問題として。
で、今回の俺妹の話に戻りますと、京介のあの土下座によって
アニメスタッフたちが折れる流れがどうも納得できなかったな。
京介の気持ちはわかるんですよ。
彼は筋が通ってないことも自分が場違いだと言うこともわかってて
それでも兄の立場として妹の我儘を聞いてやってくれと言ってるわけで
それ自体は別に悪いことではないでしょう。
ただ、原作者を喜ばせる為にアニメを作ってる訳じゃないという
スタッフの言い分は私は決して間違ってないと思うのですよ。
結局、スタッフは情に流されて桐乃の案を飲んだだけで
原作の面白さがわからずに作品を作る事は変わってないんですよね。
それは果たして桐乃にとっても作品にとっても幸せなことなんだろうか。
あそこは例え拙くても桐乃自身に何故主人公が女じゃないと駄目なのか、
そして妹都市のどこが面白いのかをきちんと語らせるべきなんじゃないのかなあ。
中学生にそこまで求めるのは酷というのなら
あの担当編集の人が代わりに言ってあげるべきでしょう。
だってあの人は桐乃の小説が良いと思ったから本にしたんですよね。
何か名前が派手だったから重要なキャラなのかと思ったけど
座ってるだけで殆ど居る意味はなかったよなあ。
ラストで当の本人の桐乃が何も知らずに無邪気に喜んでいるのも
何か痛々しくてこれで本当に良かったのかなあと思ったり。
兄貴としては妹を守ってやりたかったんでしょうが
結局、桐乃の居ない所で全部話が進んでいるというか
何か桐乃だけ蚊帳の外にいるみたいでむしろ可哀想になりましたよ。