ef - a tale of melodies. 第6話 「flection」 感想


「夕くん。私、あなたに知って欲しいんです。」
敢えて言おう、こういうのを待っていたんだと。
今週は大沼監督自ら演出を手がけた優子の告白回。
「コレが アナタが見捨テタ オンナノコ です」


優子が火村に求めたもの。
それは絶望しかない世界からの救済などではなく
幼い自分を見捨てた男への復讐だった。
賑やかになりつつあったOPから色と歌と人が消えてしまった・・。
これから始まる物語が決して希望に溢れた物ではないと
予感させてくれるのは、シャフトのせめてもの優しさだろうか。
ただし、本編の方は一切手加減無しの本気仕様。
淡々と、しかしはっきりとした悪意をもって語られていくのは
どうしようもない現実と深い絶望。その大きな苦しみの前には
火村の好きだという言葉さえ無残にかき消されてしまった。
正直、隠していた秘密その物については想像してたのと
近かったのでそれほど驚きはなかったのですが
やはり見せ方が上手いので引き込まれてしまいますね。
クライマックスの呪詛のような言葉の渦には
夜中にヘッドホンつけて視聴していた事もあって、
本気で優子の暗い感情に押し潰されそうになってしまって怖かった。
映像的にも1期のみやこのメール&電話の回の
描写を上回るような恐怖演出が圧巻。
Cパートの「ウソツキ」もきつかったが、EDが敢えて幼い頃の
無邪気な優子バージョンなのも最後まで容赦ない追い打ちでした。
えー最初にこういう展開を待っていたと書きましたが
勿論、優子が不幸になる事が嬉しい訳ではございません。
雨宮に対しては言うまでもなく怒りの感情しかわきません。
でも私が1期でもっとも心を動かされたのは
絶望から逆転していくカタルシスの部分だったので
今回も絶望の度合いが深い分、それに見合うだけの結末が
用意されているんじゃないかという期待はあります。
その結末はハッピーエンドではないかもしれませんが
このスタッフなら少なくとも、投げっぱなしやご都合展開での
終わり方はしないだろうと思うので楽しみにしたいと思います。