キャシャーン Sins 第23話 「還る者達」 感想



「僕は死ねない代わりに生きる事もできない・・!」
キャシャーンVSディオ、死闘の決着。
限りある命を燃やし尽くす事で、
永遠の命を持つキャシャーンを一瞬上回ったディオは
生の充足と安らかなる死を手に入れる。
それこそがキャシャーンが望んでも手に入らなかった物。
勝負には敗れてもディオの「勝った」という言葉は間違ってはいない。
美しいだけでなく力強さを感じさせる二人の戦いは、
正に命と命のぶつかり合いという感じで手に汗握る物があったなあ。
そして最後キャシャーンにレダの事を託して
一人逝くディオの男の美学に痺れた。
ディオは最後にヒーローになったな。
レダはルナの過剰な癒しの力によって
自分を見失いかけるがディオの言葉によって救われる。
滅びでボロボロの体になったディオと
ルナの血の力によって異形になってしまったレダ。
ただ、そんな二人が寄り添う最後を見て醜いと思う人はいないだろう。
今週は映像的に見ても、アクションだけでなく
仕草や表情等の細部まで魂のこもった素晴らしい仕事だった。
闘いの後、命の意味を知ったキャシャーンはルナに別れを告げる。
少ない言葉の中に重みを感じられるのは
やはり今までの旅の積み重ねがあるからだろう。
これで最終回でもおかしくはないが、
やはりここで登場してくるのかブライキング・ボス。
二度と戦わないと誓ったキャシャーンだが、そう簡単にはいかないようだ。